お金の話

帰還してもう時期5年が経つ、八戸市でも何社か定着している補修屋の仕事。


もちろん努力根性だけで乗り切った訳ではなく、地道な活動をしてきたつもり。


建築会社も様々でこちらのやりたい事と出来る事の違い、求められる事とやりたくない事の齟齬。


大体3年で顧客層は少しずつ変わり、多分これからも変化し続けていくと思う。


ホームページ効果もあり、興味のある人には見てもらえていると思う。


元々リペアの文化は海外のもので、西洋では新築戸建ての文化は少なく、中古物件を買い取り自分好みにリフォームリノベーションして住むのが主流。


日本に広まったのは正直いつからかは知らない。


日本人特有の感性、清潔で緻密で繊細で神経質、手先の器用さ集中力、一般建築にはない色彩感覚、独特のセンスと技能、多分魅力はそんなところ。


信頼関係のある会社からの依頼、出来そうな事は大体請けるスタンス。


私がずっと拘っているのは、対企業案件でありBtoBが基本。

絶対に安請け合いしない、顧客が被らない、知らない人の話を鵜呑みにしない、出来ない事は出来ないと断る、相手に一方的な主導権を握らせない。

最初に下から入ってしまうと後に高確率でバトる。


BtoCの場合は特に警戒が必要、すべて応募フォームにて文面と対象の添付写真を見てから折り返し詳しく聞く。


一般の依頼の最大のリスクは会社担当の立ち合いがない為、家の中の金品が無くなった、気付いたらここもここも気になる、追加分も同じ値段でやってくれる、値切れば渋々応じる、適当にあしらってれば諦めると思っている。


職人の世界は時に暴力団と同じ手法を取る場合がある、どんな手を使っても必ず取り立てる。


何も力がない人間に限ってこれをやれば後々に繋がる、皆に紹介する、所詮繋がったところでどうでも良い関係性、そしてそんな繋がりはそもそも無い話。


直感が大事で自分を犠牲にしてまでやる仕事などない。NOならNOと言える人間になるべき。


費用の目安はトップページに掲載している、それを見て連絡してきてるならそれは覚悟の上と判断。


決して安くはない料金、プロである以上プロの料金を請求するのは当然。我々はボランティアではない。


現場状況写真での判断、現場に行けば聞いてた話と違う様々な要因がある。例えば簡単に終わるはずの現場がバタバタ歩かれたり、触るな開けるな踏むなの応酬、口喧嘩では済まなくなる。


事前に連絡し他業者と絡む可能性がある場合、別日予備日も想定しなければならない。

外部だと天気の問題もある。


安くやれば質は落ち耐久度も下がる。

早く安くを要求する人間は弾き飛ばす。


安く済むかどうかはこちら側の判断であり相手に強要される筋合いはない。


単純にお金を払ってでもやって欲しいかどうかである。


補修費なんてもったいなくて払いたくない、せいぜい1~2万でこの程度で良い、客にバレなければ良い、色だけ付いてれば良い、アフターは面倒見ないから良い。


なら自分でやれば良いだけの話。


施主がサインをすれば引き渡し後だから傷付こうが関係ない、アフターは特に面倒見ない。極めてドライな業界だと言う事も知っている。


施主と営業マンが揉めて裁判したら勝てると言われた等、そんな現場に遭遇したこともある。経緯が不明である以上我々は踏み込めない。


ただ有事の際に役に立つ職人ではある、お金を払ってでも呼ばれる存在になれば正解となる。


どの道需要と供給の世界、現存の職人は皆歳を取る、建築事情が変わり我々が必要としなくなればこの業種は消滅する。


しかし100年経っても未だに職人の手で建築は続くと思っている、戦争のやり方が100年前と変わってない事実がある以上は…

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